- 1.外槽側板 (SS400)
- 2.内槽側板 (9%ニッケル鋼)
- 3.保冷材 (パーライト)及び窒素封入
- 4.内槽底板 (9%ニッケル鋼)
- 5.保冷材 (泡ガラス)及び窒素封入
- 6.保冷材 (パーライトコンクリートブロック)
- 7.外槽底板 (SS400)
- 8.鉄筋コンクリート床基礎
- 9.鋼管支持杭
LNGは超低温の液体
LNGの主成分はメタンガス。液化するにはマイナス162度という超低温に冷却する必要があります。液化する過程で不純物である炭酸ガスや硫黄分などがほぼ100%取り除かれます。LNGがクリーンなエネルギーといわれるゆえんです。超低温のLNGにバラの花やテニスボールをつけると、瞬間的に凍りつき、落とせばまるでガラス玉のように粉々に砕けます。
体積はわずか600分の1に凝縮
液化した天然ガスの体積は、気化した状態のわずか600分の1。逆にいうとLNGをガスに戻すと600倍にもなるわけです。この超低温液化技術によって経済的に大量に貯蔵や輸送ができ、LNGの利用の道がいっそう開けることになりました。
当社の工場には8万キロリットルのタンクが4基、14万キロリットルのタンクが1基あり、合計46万キロリットルの貯蔵能力があります。LNGタンクは、超低温に耐える二重殻構造(LNGを貯めている内側のタンクと保冷材を覆っている外側のタンク)になっており、LNGをマイナス162度で貯蔵しています。内槽の鋼板には超低温に強いニッケル特殊鋼が使われ、内槽と外槽の間には、パーライトという保冷材が詰められています。当工場のタンクは1基当たり8万キロリットルで407本、14万キロリットルで688本の鋼管杭を地下約80メートルの洪積層という地層までしっかり打ち込み、その上に建設していますので、地震や不等沈下に対しても安全です。また万一に備えて、タンクの四方を防液堤で囲んでいます。
石油代替エネルギーとして大きな役割を果たすLNG
埋蔵量が豊富、しかも燃焼時の二酸化炭素の排出が少なく、硫黄酸化物やばいじんが出ないクリーンで安全性の高いLNGは、石油に代わる新しいエネルギーとして、私たちの日々の暮らしと産業の発展に大きな役割を果たしています。
クリ-ンで安全なエネルギー
LNGは、産出したガスを液化する前に塵を除き、さらに脱硫、脱炭酸、脱水などの処理を行いますので、無色透明、無臭、無毒で硫黄酸化物やばいじんはゼロ、窒素酸化物や二酸化炭素も石炭や石油に比べて少ないクリーンなエネルギーです。
また、空気に触れると白煙をあげるため、目で確認しやすく、しかも気化したガスは空気より軽いため上方に拡散し、さらに自然発火温度がガソリンなどと比べて高く、危険性が少ないなど安全なエネルギーといえます。
高カロリーエネルギー
LNGは、メタンを主成分とするガスであるため、その熱量は、石炭や石油、ナフサなど他の化石燃料に比べて高いエネルギーです。
LNGは、地球の未来を考えるクリーンエネルギーです。